TNR・地域猫活動について
不妊去勢手術が動物愛護の第一歩
猫は繁殖能力が非常に高い生き物です。通常一度に3から5頭の子猫を産み、年に2回から3回も出産をします。野良猫が増えてしまうことにより、ご近所トラブルや猫の虐待の原因となり、望まれずして生まれた子猫が行政で殺処分されてしまうなどの悲劇を生んでいます。そのような負の連鎖を断ち切るため、野良猫の不妊去勢手術を推進する「TNR活動」や「地域猫活動」が行われています。
TNR活動とは
TNR活動とはT=Trap(トラップ)猫を安全に捕まえ、N=Neuter(ニュータ―)不妊去勢手術を施し、R=Return(リターン)猫を元いた場所に戻す活動をいいます。
不妊去勢手術を施すことにより、野良猫が増えることを防止します。また不妊去勢手術をすることにより、繁殖期のケンカや感染症のまん延などを減らし、当該猫の安全や健康を守ることにもつながります。また、マーキング行動を減少させるなどのメリットもあります。
手術済みの猫には手術済みの印として耳にV字のカットを入れることが広く行われています。V字にカットされた耳の形がさくらの花びらの形に似ていることから「さくら耳」や「さくら猫」とも呼ばれています。
ねこかつでは、このTNR活動を推奨し、月に一度無料の「TNR勉強会」を開催し、捕獲器の無料貸し出しも行っています。
- さくら耳カットされた地域猫
- TNR勉強会の様子
地域猫活動とは
地域猫活動とは、猫に起因する地域住民のトラブルを無くすことを目的として、地域住民で猫を管理する環境活動をいいます。
野良猫に関する地域住民間のトラブルが全国で絶えません。増えてしまった猫は行政で殺処分すればよい。古くはそういった施策がとられていた時代もありましたが、そのような施策の下では、野良猫の数・殺処分・住民間のトラブルは、減るどころか逆に増えてしまいました。
野良猫に関するトラブルの多くは、猫が繁殖してしまうこと、不衛生な餌やり、トイレの問題などに起因します。
そこで、猫が繁殖してしまうことに対しては、不妊去勢手術を施す。不衛生な餌やりに関しては、時間を決め置き餌をしないなどのマナーを徹底する。トイレの問題に関しては、掃除をするなどの対応をとるなどし、野良猫問題を地域の環境問題と捉え、地域住民の理解のもと、野良猫を管理し、地域住民の住みやすい街づくりを進める地域猫活動が拡がってきています。
多くの自治体で、地域猫活動が推奨されています。